日立エルジーデータストレージさんのTOFセンサーを試してみた
堰を切ったようにいろんなガジェット、デバイスの試用をしています(笑)
さて、今日は日立エルジーデータストレージさんからTOFセンサーを(かなり前に)貸していただいたので接続レポートです。
このセンサーですが、わかりやすく言うとKINECTのように物の距離を測れるDepthセンサーです。
大きな特徴はLAN接続でPCと繋がる、複数台でもひとつのPCでコントロールができる。というところです。
DepthセンサーといえばKINECTが高性能かつ安価で使いやすいですが、KINECTには
- USBケーブルの延長がほぼ不可
- 独立した電源ケーブルから電源供給が必要
- 一つのPCに1台しかつながらない
という制限もあります。
例えば上の動画のような天井の高いスペースで、天井から床に向かって人物をトラッキングし、床に楽しいエフェクトをプロジェクションするようなインタラクティブコンテンツを作る場合、KINECTでは短いUSBしか使えないので、PCを天井に置く?そのPCをどうやって使う?メンテナンスどうする?という頭の痛い問題が常に付きまといます。
その点LAN接続のセンサーであれば余裕をもってPCのところまで線を引っ張ってくることができコンテンツ配置の自由度が上がります。
(ちなみに上の動画は普通のWEBカメラを赤外線カメラに改造したものを使い、USB2.0延長20メートルぐらいでなんとかPCへ入力しています)
というわけで、インタラクティブコンテンツを作られる方にとってこのTOFセンサーはかなり素敵な製品ではないかと思います。
なお本来は店内の人の動線調査等に使うようです。
接続方法
このTOFセンサーはLAN接続ですが電源供給がされるPoE+対応のハブが必要です。
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PoEハブの電源プラグはアース付き三穴タイプなっているので二穴への変換プラグも用意しました。
PC - LAN - PoEハブ - ToFセンサー という接続形態としました。
ToFセンサーはデフォルトでは 192.168.0.のサブネットに接続されます。
http://IPアドレス/cgi-bin/network_setting
から設定変更が可能で、僕の場合はサブネットが異なる環境だったのでこちらで変更しました。
サンプルプログラムを起動
今回SDKとサンプルプログラムのご提供も頂きました。
現状SDKはWindows7以降のVisual C++用、x86とx64のものが用意されています。
ライブラリは素直な感じで使いやすそうです。
コンパイル済みのバイナリも提供されているのでそちらを起動して動作確認をすることが可能です。
プログラムからTOFセンサーへ接続するには下記の情報が必要です。
3は自分で設定するのでわかると思いますが、1や2はハードウェアに張り付けられているQRコードを読み取るとわかるようになっています。
これらのパラメータを指定してやり、接続に成功するとDepthデータや赤外線映像が取得できるようになります。
https://youtu.be/3GDydeh4UTkyoutu.be
まとめ
軽くテストした結果を記載しましたが、大規模インタラクティブコンテンツや3Dスキャンなど使いどころによっては大きなメリットがあるセンサーだと思いました。
B向けというところが強いのでコンシューマーが使うには少しハードルがあるかもしれませんが、Unityプラグインなどを作ってクリエイターが触りやすい環境を作ってあげると喜ばれるだろうなと思いました。
引き続きSDK方面を掘っていきたいと思っています。